笑いの沸点についての考察
某所のお笑いライブに行ったときのことである。
五分以内の尺で、若手芸人の方が、入れ替わり立ち替わりでネタを披露するライブである。
中盤で出てきた、第一印象はクールでイケメンな印象を持ったピン芸人の方のネタだった。
ネタの構成は、下記の通り。
① あるお題に対し、「Aがいいですか?Bがいいですか?」とクールに客席に問う。
② 「Aがいいのか、Bがいいのか」真剣に悩んだ姿を見せ、間をとる。
③ 「どっちでもいい~!」の決めポーズとともに、ミュージックスタート。
④ コミカルな踊りが始まる。
①のお題は変わるが、あとは②~④を繰り返す。
※証書授与で言うところの、以下同文である。
早い話が、
「あるあるネタ言った後でダンスする」
ネタである。
私としては、「こんな感じなのね~」という所見だった。
しかし。
中年男性のお客様一名が、
めちゃくちゃ笑っている
のだ。
断わっておくが、私は決して、そのネタがつまらなかったとか、笑いすぎだろう、などと、非難するつもりはない。
※もしも、ご本人の方が当記事をご閲覧いただいた暁には、心より謝罪いたします。
だが、客観的に見ていても、あまりにも笑ってらっしゃるのだ。
※当のピン芸人の方ご本人ですら、若干動揺されていた。
この時私は、笑いの沸点という言葉を思い出した。
よく笑う人を笑いの沸点が低いとか、ポーカーフェイスの人は沸点が高いと揶揄するように使われる表現である。
で、その方のリアクションをその後注視していても、上記のネタ以上の大笑いはされていなかった。
むしろ私ジャッジで、面白い漫才や笑えるネタをされた方々が他にも何組もいたというのに。
これはいったいどういうことだろうか?
状況を整理してみる。
・中年男性のお客様の笑い始めは、③の決めポーズから。
・④の段階に入ったら、もう笑いっぱなし。
・①、②の時は特に目立つリアクションはなかった。
すると、その方は、
・クールなピン芸人の方が今までのイメージを大きく転調させて、決めポーズをされた奇抜さ・意外性
・その後のコミカルなダンス
に大笑いされたことが推測される。
…
こうして文章化してみても、やはり思う。
なぜそこまで大笑いされたのだろうか
と。
ここで発想を変えてみる。
なぜそこまで大笑いできたのだろうか
と。
私事ながら、例えば野球観戦、今回のお笑いライブのような場所で感情表現をするのがかなり苦手なタイプだ。
だから、例えばご贔屓チームの野球観戦に行って点が入っても、あいにく自前の傘をもっていない。
なので、外野席で大声で応援歌を歌える人とかは、正直うらやましい。
どちらかというと内野席で、贔屓の選手がヒットを打ったり、三振をとったら小さくガッツポーズするタイプなのだ。(応援しているぞ、梅野くん、廣岡くん)
だから、感情が動いておらず、一見つまらなさそうに見えるかもしれないが、本人的には十二分に楽しんでいるし、面白いがっている。
今回のお笑いライブも、笑い声をあげたりこそしなかったが、素晴らしいネタや面白いネタは多数あったので、とても面白いお笑いライブだったのだ。
だがしかし、あのようなお笑いライブの場で、先のお客様のように大笑いしたり、腹を捩るほど笑い転げるのは、よほどツボにはまるネタでない限りできないか、もしくはいくら面白くてもできないのかもしれない。
笑いのツボが全然違うといわれればそれまでかもしれないが、少なくともあのどっちでもいいネタは、おそらく死ぬまで大笑いすることはないと思う。
とはいえ。
ここから自分語りが多分に入ってしまうのだが、そんなめんどくさい私だって、過去に大笑いしたネタは多々ある。
なかでも珠玉の、過去に私が本気で笑い転げたものを二つ挙げる。
・ご長寿はや押しクイズ名人戦…この回をリアルタイムで見たときは家族そろって死にかけた。
今久しぶりに見ても、やはり面白すぎる。
これをライブで上映されたら、100%爆笑していた。
その面白さを冷静に分析すると、
・吉田名人と猪俣名人の回答のテンポ、呼吸
・回答センス
→問題文から連想する答えと、珍回答からさらに上書きする答えが面白すぎる。
→鈴木史朗さんのヒントからの拾い方も最高で、全く的外れでない所が凄い。
そうか。
問題の答えとしては大間違いなのに、ヒントや珍回答を参考に片足を残しつつも、もう片方の足は予期しないとんでもない所に突っ込んでいるから面白いのか。
意味不明で支離滅裂だから面白いかと思いきや、実は全く的外れで突飛なネタは一つもなく、話の流れを受けた上での珍回答なのが、面白さの要因といえるのではないだろうか。
・ギャグマンガ日和2巻…今なお連載中のギャグマンガ日和で一番好き。
https://www.amazon.co.jp/ギャグマンガ日和-増田こうすけ劇場-ジャンプコミックス-増田-こうすけ/dp/4088731670
この大好きなギャグマンガの面白さを言葉で説明するのはとても難しい…
しかし、あえて頑張って言語化してみると、
・物語の起承転結の起や設定が最初から吹っ飛んでいるところ
→ジャージを着ている聖徳太子
→俳句が下手になった松尾芭蕉
→動物が通う小学校が舞台なのに、性犯罪を犯し続けるクマ吉くん
などなど、狂ったキャラが腐るほど出てくる。
・何が面白いのか分からないけど面白い、一コマだけ出てくるサブキャラクター
→料理人対決の話で出てきた、中華の加藤さん(あだ名:中加藤)
→聖徳太子が武道会を開く話で出てきた、貧弱男さん
ただの出落ちキャラなのに、なぜこんなに面白いのか。
今後の課題としよう。
さて。
このブログの執筆中に、達見が一つ飛び込んできた。
「面白いから笑っているのではなく、笑っていると面白くなってくるのです!」
なるほど!
その発想はまるでなかった。
私はてっきり、笑いの沸点という表現をするくらいだから、
・笑いが表に出てくる感情のスイッチが、さながらフラスコに入った水
・提供されるお笑いネタが、さながらフラスコにかける火の強さ
・火の強さ(ネタなど面白い出来事)に応じてフラスコの水はじわじわ沸いてきて、沸点を超えたら、笑いだす
様相をイメージしていた。(この表現でいったい何名の方に、どれだけの本意が伝わるのだろうか)
だから今回のネタも正直に言えば、私にとって弱火程度の火力であった。
しかし、あのお客様にとってあのネタは、笑いの感情スイッチを司るフラスコに、さながらカリウムやらナトリウムやらをフラスコにぶちまけて大爆発させる何かが起きていたのだと解釈していた。
けれどもどうやらそうではないらしい。
面白いから笑うのではなく、笑っているから面白くなるのか。
確かにそういう面もある気がしてきた。
素敵な考え方だなぁ。
…
この話を、いったいどんなオチで締めたらよいのか…
結論は出ないと思うが、この抱えたモヤモヤを少しでもクリアにするために、書き連ねた次第でございました。
いったんこれにてお開き。
次はいつ来るかは分かりませぬが、またいつか。
9/21 官渡の戦い 歴史プレゼン@御茶ノ水ビンデン
9/21にやらせていただいた、歴史プレゼン官渡の戦いについてレポートさせていただきます。
…
今までサボりまくってたからなぁ…
めっちゃ溜まってるんですが…
さて、それではプレゼンの中身をさくっとご紹介します!
[⓪ 官渡の戦い前のことをさっくりと]
官渡の戦いをやります!
と言いつつ、その前の話を少しだけさせていただきます!
(某歴史小説家のMYGTN先生の手法ですね)
まず、官渡の戦いの頃の状況!
西暦200年(ピッタリ)
国はほぼオワコンで、覇権を争う群雄割拠状態!
さながら日本の戦国時代の様相!
(補足事項はいっぱいありますが、あえてこれだけ)
主人公の紹介!
曹操(そうそう)
彼のことだけで、いくらでも語れます!
ただ、あえて抽出すれば、
・三国志の悪役(物語の設定上だけどね)
・戦が上手い。兵法書に自分で注釈入れるくらい得意。
(それが今なお現存している、孫子の兵法書である。彼の注釈付きのものが、今も読み継がれている)
・詩が上手い。(彼の詩はとても壮大で、読んでいて清々しくなる。※曹操 詩で検索してみてね!)
続きまして
ライバルの紹介!
袁紹(えんしょう)
彼のことだけでも、20分は語れますが、
抽出すると、
・超名門の生まれ(今でいう、四代連続で総理大臣輩出した家柄のおぼっちゃん)
・曹操の先輩(10こ上くらいの歳の差だったそうです。若いころの二人のやんちゃエピソードもあります)
さて。
昔馴染み二人が戦うことになるわけです。
それぞれのスペックを比較してみましょう。
・戦力
10万VS1万
…勝負になるんですかね?
・家柄
袁紹は超名門。
対する曹操は、微妙です… 貧乏人からのし上がった…とかサクセスストーリー系ではないんですが、少なくとも誇れる家柄ではありませんでした。
・主義、方向性
当時の袁紹は、この時代で一番天下に近い男でした。
だから、超一流の人物が綺羅星のごとく揃っていたんです。
そんな彼らが日々日々しのぎを削りあっている組織が袁紹軍です。
(アメリカのトップ証券会社みたいな感じかなぁ。知らんけど)
対する曹操の方は、血縁関係のある身内とか、一兵卒からのたたき上げとか、他軍からヘッドハンティングして連れてきたやつとか、割と身内主義のような印象を持っています。
(脂がのってきたベンチャー企業のような感じかなぁ。知らんけど)
[①第一ラウンド開始!]
ゴングが鳴ります!
カーンと
…
10万VS1万で勝負になるのか?
なっちゃうんです!
初戦で曹操は、袁紹軍の二枚看板と呼ばれる猛将2人をあっさりと打ち取ってしまいます。
これは幸先がいい!
袁紹軍も出鼻をくじかれ、意気消沈か…?
ところがどっこい。
大勢には一切影響ありませんでした~
二枚看板といっても、せいぜいドトールとかスタバの表に出ている看板が吹っ飛ばされた程度のものだったらしいです。
袁紹軍は構わず進軍!
曹操軍はたまらず後退!
曹操軍は、案の定圧倒的数の暴力によって痛めつけられてしまうのです。
こんな時曹操だったらどんな顔するでしょう…
蒼天航路より引用
こんな顔をすると思いません?
[②第2ラウンド]
残念でした。
バッキバキに心折れてるんですよ。
・圧倒的数の暴力
・続々と報告の入る寝返り情報
・日々日々増える犠牲者
クタクタの輸送部隊の兵を見てついついポロっと言っちゃうんです。
「いつもすまねぇな… お前たちのためにあと15日くらいで袁紹を打ち破ってやるから…」
…
まぁできないんですけどね!
でも曹操には意外と人情味のあるエピソードがあるんです。
で、バッキバキにへし折れた心の中やっとの思いで曹操は、本拠地にお手紙を書きます。
泣きが入ってます。
兵隊も、兵糧も、どんどん失われ、勝算も見当たらず、心もバッキバキに折れた曹操が、やっとの思いで書いたお手紙。
面白いのがとってつけたように、
「でも大丈夫。撤退するときの作戦も考えてあるから」
って説明してるんですよね。
(休みたいからって有休申請したら即シュレッダー行きなんで、とってつけたような理由こじつけるのと同じ理屈だこりゃ)
このお手紙に本拠地の補佐官はなんとお返事書いたでしょうか。
何言ってんの?バカなの?死ぬの?
励ましのおてがみが帰ってきました~
具体策が何一つ入ってない、励ましのおてがみです。
今でいう逆パワハラってやつですかね?
疲弊している中、陣中見舞いが届いた。
ワクワクして箱を開けてみたら。
入っていたのは寄せ書きと千羽鶴。
みたいな感じですね。
で、結局めちゃくちゃ不本意ながら、曹操は撤退せずに踏みとどまることを決断しました。
[第3ラウンド]
圧倒的劣勢の曹操軍でしたが、第3ラウンドは意外な形でゴングがなります。
なんとここにきて、袁紹軍の軍師が寝返ってきました。
文春砲も真っ青な特ダネを仕入れてきて!
超一流の人材が日々日々しのぎを削りあっている組織と申し上げました。
そんな組織だったらどんなことが起きるでしょう…?
足の引っ張り合いが半端ないんです
だってライバルを蹴落としていかないと、自分が使われなくなっちゃうじゃないですか~
寝返った彼もそんな一人。
策を採用されなくなり、収賄がばれて、一気に軍団内のカーストがダダ下がりしてしまいます。
そんな辱めを受けるくらいなら!
そうだ。曹操軍に行こう。
しかも垂れ込んだ情報がこれまたすごい。
「我々袁紹軍は、烏巣(うそう)って所1か所に兵糧をため込んでいる食糧庫がある… もしも。もしも君にその気があるのだったならば。そこを攻めてごらん。そうすれば君、1日で勝てるよ…」
胡散臭せ~
なんだこの
久しぶりに会った知り合いからアムウェイ勧誘された感じ~
(※出典:当日のお客様の突っ込みより採用)
もちろん。
絶対嘘やろ。
絶対罠やろ。
ってリアクションが大多数でした。
そんな時の曹操の決断は…
兵糧庫の奇襲を即決しました。
しかも、自分の最精鋭の部隊を曹操自身が率いての奇襲でした。
アムウェイ勧誘にその場で貯金全額ぶち込んだも同然の決断力!
奇襲の知らせは袁紹軍に届きます。
「嘘う!」
…
一気に戦局が動き始めます。
この時袁紹は、兵糧庫への援軍を送りますが、それほどの兵力ではありませんでした。
むしろ、曹操のいないがら空きになった本陣を総攻撃することを選んだのです。
もはやこの戦。
兵糧庫奇襲が先に決まるのか。
本陣総攻撃が先に決まるのか。
どちらが先かの勝負になりました。
勝利の女神はどちらに微笑むのか…
曹操に微笑みました。
兵糧庫の奇襲が先に決まり、袁紹軍は兵糧を全部焼かれました。
降伏した兵隊7~8万人殺されたってしれっと書いてあります。
対する袁紹は、結局本陣を堕とすことができず、大ダメージを受け、無念の撤退をするのでした。
…これで天下第一の袁紹軍も、天下取りレースから一気に脱落。
もはやこれで曹操の時代になってしまうのか…
いやいやいやいやとんでもない!
だ~か~ら~
そりゃ大ダメージは受けたけど、
領土は依然袁紹ががっつりキープしてるの!
つ~ま~り~
この官渡の戦いは~
袁紹軍は勝てなかった!
(領土とれなかったから!)
曹操軍は負けなかった!
(領土とられなかったから!)
って表現するのが正しいと思うんですよ~
よって、戦いに負けはしたけど、袁紹軍はまだまだ天下第一!
Remember KANTO
をスローガンに、曹操の野郎にリベンジを決めこ…
と思いきやここにきてまさかの
袁紹病死。
これはさすがに痛かった。
これは大勢が動かざるを得なかった。
この後の流れはこんな感じです。
どっかで見たことがあるかのような筋書きです。
袁紹の死による跡継ぎ争いに上手く曹操が便乗して、袁紹の領土総どり。
その後袁紹の息子を皆殺しにして、曹操は北半分の領土をすべて領地にすることに成功したのでした…
以上、官渡の戦いの流れはいかがでしたでしょうか?
今回語れなかった裏話が盛りだくさんなんで、余裕があったら小出しにしていきますね!
ご意見、ご感想、ご質問とうございましたら、ぜひともおよせくださ~い。
どうぞよろしくお願いいたします。
歴史プレゼンは、毎月1回、金曜日20時30分ごろより、
御茶ノ水フェアビンデン:http://発酵食品.tokyo/
にて行っております。
次回は10/26(金)に予定しております。
告知は後日致しますので、ぜひともお気軽にお越しくださいませ~
好きすぎるギャグマンガを語る
突発的ブログ更新!
なんか今日は好きすぎるギャグ漫画をご紹介したい気分ですので、存分に語らせていただきます。
こちら
『課長バカ一代』
作者は、ごく一部の界隈で局地的な大人気を誇ったという、日本一やる気が控えめな漫画家、野中英次先生。
この漫画を一言で言うならば、
「家電メーカーのサラリーマンたちが、ひたすら生産性のない会話のやり取りに従事するだけの漫画」
である。
最近人気のある『孤独のグルメ』だって、
「輸入古物商のおっさんが、ひたすら一人で飯を食べながら悪態をついたり、人間火力発電所になったりするだけの漫画」
じゃあないですか。
内容は課長バカ一代と大差ないのに、ドラマ化までされてシーズン7まで放映されている。
課長バカ一代を愛する者として、正直釈然としない。
(孤独のグルメも大好きだけどね)
それでは、課長バカ一代の何が面白すぎるのかを紹介していこう。
主人公は、松芝電気 商品開発部 企画課 課長補佐代理心得
八神和彦 33歳
この男のしでかす様々な所業が凄まじい。
読んでいて末恐ろしくなるほどしょうもないことしかしない
のである。
さっと思いつくだけでも、
・社内旅行の幹事だったのに予算を全部使い込んだ挙げ句、旅行のこともすっかり忘れて当日を迎えてしまう
・渋滞の先頭を見つけるために、部下と一緒に高速道路を歩いて渋滞の先頭を探す
・新幹線にて突発的に部下とチキンレースを始める
などなど、挙げたらキリがない。
(全集は3巻までしか出てないけどね)
個人的には
- 社内野球大会の話
- 演劇部の話
- 2000年問題の話
のエピソードをおすすめする。
で、今や昔の出来事になった、2000年問題の話がでてくるが、実はこの漫画、
連載期間が1996年~2000年という、20年近く前の漫画なのである。
それなのに、なぜ今なおその面白さを失っていないのか。
それは、作者の未来予想の的中率が半端ないところが要因と言えよう。
例えば、
・カラオケボックスで会議をする話
→本当にある
・全自動お米とぎ機の製作会議の話
→本当にある
・携帯型炊飯器を作った話
→ASCII.jp:職場で炊きたてご飯が食えるモバイル可な炊飯器
→作っちゃった
ギャグマンガのネタでしかなかったものが、今や課長バカ一代の世界を飛び出して、現代に生きる我々の生活を席巻しているのである。
野中英次先生、恐るべし。
他にも、デビュー当初は八神のライバルだったのにいつの間にかかませ犬になってしまった前田とか、八神すら上回るバカの林田との掛け合いは必見である。
さて。
実をいうと私はこの漫画を、女性におすすめしたいと考えている。
それも、男性が常日頃何を考えているのか分からない女性や、男性と話したいけど何を話したらよいのか分からない女性にである。
男ってのはね。
本当はこんな話がしたい欲求があるんです。
答えはこの漫画の中にあります。
あなたの強みは、視覚、言語、聴覚のどこかに必ずある。
おもむろブログ更新も様になってきた今日このごろ。
今回は本から学んだことをぜひともみなさんと共有したくて、筆を執った、ならぬキーボードを叩いた次第です。
本のタイトルは
『医師のつくった「頭のよさ」テスト 認知特性から見た6つのパターン』
と、タイトルから若干敬遠されるかもしれません。
ですが、この認知特性が実に興味深い。
※もしもよろしければ、
少々手間ですが、
1.こちらのサイトへ飛んで
2.エクセルファイルをダウンロードして
3.診断を実施してから読んでいただく
と、面白いかもしれません。
もちろん、読み終わった上で実施していただいても面白いですよ。(タブンネ)
さて。
今まで皆さんの経験でこんな奴はいませんでしたか?
・試験前に血眼でノートを取っている私。隣のやつはノートすら開いていやしない。なのにそんなやつに限って、点数がいい。なぜなんだ!
・地図を渡されたら、信号の数だのポストの場所まで緻密に描いてある地図を渡された。どこまで記憶しているんだ!
・話している時に、ダジャレを挟みまくる奴がいる。寒い!もうやめて!
一部心が痛むような事例があった気がしなくもありませんが、まぁとにかく。
これらの一見特異に思われるような人のパーソナリティが、
人それぞれの認知特性で説明できる!
というのが、紹介する本の要点なのです。
認知特性は大きく分けて3つに区分されます。
- 視覚優位者
- 言語優位者
- 聴覚優位者
また、それぞれ内訳がございますので、ご紹介していきましょう。
[視覚優位者]
[①カメラタイプ(写真(カメラアイタイプ))]…アーティスト系
・写真家、画家、デザイナーに多い
・物事を写真にして記憶する
・何も見ずにキャラクターの絵が描ける
・歴史の本を読むと、文章だけでも城や戦いの場面がスムーズに思い浮かぶ
・道順を説明する時は、路線図か地図、あるいは(〇〇駅→□□駅→☓☓病院)のような
図式を使う。
※たまーに、「教科書を見て覚えるんだよね。文字じゃなくてページを写真として記録する感じ~」なんてインタビューを読んだことがあるけど、きっとこのタイプ
なんじゃないですかね。
なお、あたしのテスト結果の中で一番点数が低かった特性です。
[②3Dタイプ(三次元映像タイプ)]…どんな人の顔も見分けられるエキスパート
・建築家、パイロット、外科医、機械技術職、舞台製作者、テレビカメラマンに多い
・映像として物事を記憶する。
・人は顔で覚えるのが得意。
→人の変化にも気づきやすい傾向があり、変わったところを上手に指摘できれば恋愛上手になれる素質があるとか。
・歴史の本を読むと、城や戦いの場面が浮かびやすい
・道順を説明する時は、地図に加えて、信号の数やポスト、店の看板まで書き加えられる。
※建築家の方だと、
「設計図を見ただけで立体化した建造物が浮かび上がり、様々な角度から建造物がどのように見えるかが分かる」人もいらっしゃるそうです。
脳内で立体図形を3D回転させるなんて、一番苦手かも…
[言語優位者]
[③ファンタジータイプ(言語映像タイプ)]…イメージをすぐに言葉にできるファンタジスト
・コピーライター、絵本作家、編集者、作詞家に多い
・比喩が得意
・言語を映像化するのも、映像を言語化するのも得意
※上手いこと言える人ってこのタイプっぽいよね。話が上手い人って、まるで絵が見えてくるかのような話し方をするイメージ。
[④辞書タイプ(言語抽象タイプ)]…ノートづくりの達人
・内科医、作家、教師、金融関係者、心理学者に多い
・書いて覚えるのが得意で、ノートがめっちゃ綺麗な傾向
・歴史の本を読むと、家系図や人物相関図が浮かびやすい
・人は名刺の名前で覚える
※ノートがきれいな人がうらやましかったけど、こんな傾向になるんだなぁ。
[聴覚優位者]
[⑤ラジオタイプ(聴覚言語タイプ)]…ダジャレ上手
・弁護士、教師、落語家、アナウンサーに多い
・ダジャレが得意
・話を聞いて理解するタイプ
・映画のセリフやCMのフレーズを覚えるのが得意
※あたしはこれがぶっちぎりで高かったです。ダジャレとかすぐ浮かんでくるし、幼少のころに電気屋さんの冷蔵庫前で「男はだまってサッポロビール」とのたまったらしいし… あと、初対面の方に「落研にいたんですか?」ってめっちゃ言われるのもきっとこのせいだな。
[⑥サウンドタイプ(聴覚&音タイプ)]…英語の発音も素晴らしい絶対音感タイプ
・音楽家に多い
・絶対音感があり
・モノマネが得意
・メロディーを覚えるのが得意
※外国語のイントネーションや発音をまねするのがめっちゃ得意なタイプだそうです。一度聞いただけでメロディーを覚えられるのってかっこいいなぁ。
以上、タイプの説明でした!
もしかしたら今まで、
・どうしてこんなに英単語を書いているのに覚えられないんだろう
・どうしてこんなに方向音痴なんだろう(おもに自分)
なんて悩み事や、
・どうしてこんなにこの人はダジャレが思い浮かぶんだろう
・どうしてこの人のノートはここまで緻密で美しいんだろう
なんて自分にはないスキルへの憧れがあったかもしれません。
ですが、自分にとっての当たり前が、ほかの人にとっては当たり前でないことって結構あるじゃないですか。
自分にとって当たり前だけど、ほかの人から見たら立派な長所って気付きにくくて、ついつい目立ちがちな短所ばかり気にしてしまうことってあると思うんです。
でもそれは短所とか欠陥ではなくて、認知特性がかみ合ってなかっただけ。
自分の認知特性にあった方法論を見つけさえすれば、今まで気にしていた短所を補って余りある長所であなた自身をフォローすることができるのです!
というわけで、書評終わり!
最後に診断リンクを乗っけときます!
やってみたら、皆さんがどのタイプだったかも教えてくださいね~
ちなみにあたしの結果はこんな感じ!
アウトプット大全
今回は読んだ本のアウトプットを。
学びを結果に変えるアウトプット大全。
著者は毎度ささる本を執筆される、樺沢紫苑先生。
この本の何が良いか3つ述べると、
①アウトプットを始めたい人、始めてる人、続けてる人、あらゆる人に使えるところ
②プレゼン、文章、コミュニケーションなど、あらゆるアウトプットに対応しているところ
③アウトプットに関する超具体的な方法論が80も掲載されているところ
各々紹介をしていこう。
1. アウトプットを始めたい人、始めてる人、続けてる人、あらゆる人に使えるところ
この本は、初めての人でも簡単に読める入門書であり、筋金入りのアウトプットマニアでも読見ごたえのある専門書でもある。
初めて読む人にとっては、掲載されるアウトプットのテクニックの一つ一つが、どれもこれも学びになるであろう。
だって冒頭から、
知識を詰め込むインプットの学びだけでは、現実は変わりません。
(中略)
人生を変えるのは、アウトプットだけ
って書いてあるんだもの。
初っ端からこんなの書かれたら、アウトプットのやり方勉強したくなるでしょう。
筋金入りのアウトプットマニアにとってもこの本は、良いアウトプットの友になりうるだろう。
・尊敬する人が読んでいる本をたまたま自分も読んでいた
・昔からの自分の習慣を、歴史上の人物も実践していた
・TVCMを見るより先に、新商品を味わっていた
なんてことがあると妙に嬉しいじゃない。
それと一緒で、
・自分のアウトプットのテクニックが、アウトプット大全に載っていた
なんてことがあるかもしれない。
そしたら、あなたのアウトプットのテクニックは全面的に正しいというお墨付きが得られたということだ。
こんなの書かれたら続きを読んで、アウトプットのやり方勉強したくなるでしょう。
とにもかくにも樺沢先生はアウトプットを推奨していて、
- インプット:アウトプットの理想は3:7
- 月に10冊の読書(インプットのみ)よりも、月に3冊の読書をアウトプットするほうが、はるかに良い!
2. プレゼン、文章、コミュニケーションなど、あらゆるアウトプットに対応しているところ
しかもアウトプット大全は、活用する場を選ばない。
- プレゼン(私にとっては喫緊事!)
- 文章
- コミュニケーション
など、あらゆるアウトプットの場面に対応したノウハウを網羅している。
例えば、自分の学びになり、実践し、効果があったものとして、
さらに学びを要約すれば、
- 手書きで考える
- アウトライン化
- ワクワクする
これが自分の思考を大きく変えた。
中でも、手書きで書いて考えることによって、アイデアがどんどん出てくるようになった。
キーボードで打つよりも、スマホでフリック入力するよりも、ずっと出てくる。
どうやらこれには脳科学的な根拠があるらしく、
書くことによって、注意がそこに集まり脳が活性化するから(超要約)
だそうだ。
手書きで考える良さとは、思考の小回りがきくところにあると思う。
些細なアイデアとか、思考の外にあるつぶやきを拾うのが、PCやスマホでは実に難しい。どこに書けばよいのか判断できず、そうこうする内にアイデアが消えてしまうことがあった。
しかし手書きならば、枠外にざっくり殴り書きすればよい。
それが後にいい意味で効いてくる。
もともと自分は、化学の参考書を丸写しするレベルで、手書き勉強する質だったんだけど、めちゃくちゃ効率悪いと思ってたもんで、しばらく封印していた。
しかし、この度この勉強法が一番愚直だけど効率がよく、倍率にして読むだけ聞くだけの10倍の効果があるってもんだから、この度晴れて復活。
この歳にして改めて効果を実感するに至った。
そういえば、ジャイロが言ってたっけ…
ありがとう。ジャイロ…
3. アウトプットに関する超具体的な方法論が80も掲載されている
今述べた学びはほんの少しであって、この本には80ものテクニックが載っている。
盛り沢山であることもさることながら、方法論が実に具体的に書かれているからとても実践しやすい。
いきなり
- 毎日ブログを書け!
- 毎日書評をせよ!
- 映画を見たら必ず感想を残せ!
といった無茶ぶりは決してしない。
(でもできてる人もいるんだよなぁ。本当にすごいと思う)
- とりあえず、本読んだら感想を一言つぶやこう!
- とりあえず、映画見たらSNSに簡単でいいからアウトプットしよう!
- 1行でもいいから、1日あった良いことを残そう!
と、その程度でいいのか?と疑いたくなるほどハードルが低い。
だが、それでよい。
千里の道も一歩から。
始めのハードルは低いにこしたことはない。
それをちょっとづつ自分のペースで上げていけばよい。
気が付いたらとんでもないアウトプット量になって、めっちゃ成長しているから。
って内容を吸収したので、これからどんどんアウトプットしていく所存です。
自分もインスパイアされて、1日1本TED見て、アウトプットしたくなってしまった。
この本の内容に加えて、最近ずぼらヨガ2で出会ったこの言葉も加えると、始めやすいし、続くかもしれないので記しておこう。
3日坊主をまた始めればよい
そろそろまた始めようかな。
こんな感じで。
*1:ジョジョの奇妙な冒険part7 STEEL BALL RUN 15(文庫) より引用
寝たまんまヨガの凄さを伝えたいんだ
おもむろにブログを更新したくなりました。
せっかくなので、最強の寝落ちアプリを紹介します。
www.studio-yoggy.com
これです。
「寝たまんまヨガ」
皆様。
近年稀に見る災害クラスの暑さの中、睡眠は取れていますでしょうか。
もしも最近今一つだなぁと思ったら、ぜひこのアプリを使ってみてください。
一言で言うならば、
「最強の寝落ちアプリ」です。
私の寝落ち率にして。
実に9割超え。
よしんば、誇張を差し引いても8割5部はかたい。
あまりにも信頼度が高いから、有料コンテンツ全部ダウンロードしました。
いろいろ面白くて、「疲労回復編」とか「テンションアゲアゲ編」とか、やり終わったらスッキリするし、テンションも上がるから素晴らしいのなんの。
ただ、お姉さんの指示に導かれて身体に集中するだけだというのに!
お姉さんの指示が実に的確なのだ。
「右足を意識して~ストンと落としまーす」とか、
「両腕に力を入れて~力を抜きま~す」とか。
(脱力するためには、力を入れてから一気に抜くのが一番理にかなっている!)
「寝ている床の接地面を意識して~」とか。
(あまりやったことがないと思うけど、このターンくらいで一番寝落ちするんだなぁ)
とにかく、めちゃくちゃ合理的かつ心地よくリラックスできるんです。
そんな最強の寝落ちアプリにも、悔しい点が一つだけあります。
あまりにも最強すぎるもんだから、有料コンテンツ全部ダウンロードしたと申し上げました。
で、プログラムが、
共通パート → 特別パートって感じで続くんですけどね。
ほとんど特別パートに付く前に、寝落ちしてしまうんです。
という寝落ちオチで、以上アプリ紹介終わり!
真面目に会話を考える。その1
前回の面白いの話の続きです。
前回、面白い人とは、
「会話をしていて、良い聴き手にもなれるし、良い話し手にもなれる人である」
とまとめた。
今回からは、
『会話とは何か?』
について考察していきたい。
「面白い」を考察するためには、
面白いが生まれる現場の会話こそ解き明かさねばなるまい、と考えたからだ!
と、妙に意識の高い考察な気がしてきたが、気にせずに行こう。
それでは聞いてください。
「ばちゅーによる、会話とは何か?」
・会話とは何か?
まず、やっぱり大辞林さんに聞いてみた。
以下引用である。
かいわ【会話】
( 名 ) スル
① 二人または数人が、互いに話したり聞いたりして、共通の話を進めること。また、その話。 「 -を交わす」
② 特に、外国語で話し合うこと。 「英-」
まぁ思った通りの意味である。
よく会話は野球のキャッチボールに例えられる。
会話の例えとしては適当だと思うが、自分はその例えだと、
一対一のやりとりしか言い表せていない気がするのだ。
確かに会話を一対一でやることは多い。
しかし、もっと複数人で楽しむ会話のシチュエーションもあるだろう。
実際皆さんもそんなシチュエーションで、楽しく参加できたことも、孤立してしまったこともあったと思う。
すると、一つのボールを交互に投げ合うキャッチボールの例えよりも、もっと会話にふさわしい例えがあるのではないかと考えたのだ。
そこで自分は、会話をバレーボールのラリーに例えることを思いついた。
小中学校のお昼休みに、空いてるところでみんなで円になってやるバレーボールである。
誰かがトスして、レシーブで返して、頃合いでスパイク入れたりするアレである。
で、自分はアレこそ会話にふさわしい例えだと考えたので、
「会話とは何か」を『昼休みのバレーボール』に例えて解説したい。
会話のポイントはズバリ3つ。
【トス】 …会話を始めること。
【レシーブ】…会話を続けること。
【スパイク】…会話を〆ること。
以上3つである。
今回はトスについて考察しよう。
【会話のトス】
会話の始めの一歩。
つまり、話題提供である。
色々なケースはあると思うが、初対面同士のシチュエーションを想定して話を進める。
初対面同士のシチュエーションで、先に話題を振ってくれる人ほどありがたい人はいない。
もしもその人と楽しく会話ができたら、それを起点に場の雰囲気に溶け込めたり、緊張をほぐすことが出来るからだ。
しかし、あまりに的外れな話題をいきなり振られるとかえって困るし、居心地も悪くなる。
また、自分から会話を振ってみたものの、相手の器量を見誤り、マニアックなネタを振ってしまって会話が弾まず、居心地が悪くなったことがある人もいるだろう。
(まぁ自分だけど)
会話のトスで一番大事なこと。
それは、相手が返しやすい話題を提供することである。
何を当たり前な。
何を簡単なことを。
そう思うかもしれない。
だがそれが初対面同士だと、とても難しい。
何か的外れなことを言ってしまったら…
何か気に障ることを言ってしまったら…
変な人と思われてしまわないか…
これらの懸念が、会話の口火を切るのをためらわせる。
それでは、どうやって会話のトスをすればよいのだろうか。
自分は会話のトスをする前に、気にかけることべきことがあると考えている。
それは、『その場を意識すること』だ。
『その場』を昼休みバレーボールの例えで説明するなら、
・どんな人が参加しているのか
・どんなルールでやっているのか
を把握することと同じである。
会話に参加する前に、その場を観察してみよう。
例えば、
・就職活動という場で隣同士になったもの同士ならば…
・友達に招かれたパーティーで初めて出会った者同士ならば…
・歴史好きが集まるバーで出会った同好の士同士ならば…
と、その場のルールや特徴を踏まえて考えれば、自然と口火を切る話題はある程度絞れてくる。
(だから、一般の人たちが大多数な中で、自分の好きなコアなネタを振ってはいけないんですよ!)
ここで、前回の面白いを誘うキーワードを3つ思い出そう。
面白いを誘う3つは、
・新規性
・共感
・意外性
である。
この中で、最も初対面の人へ話題を振るのにふさわしいキーワードはどれか?
もちろん共感である。
初対面のシチュエーションで、新規性も意外性もない。
では、人が共感しやすい話題、話しやすい話題とは何か?
例えば…
・今日の天気のこと
・あなたの出身のこと
・あなたの仕事のこと
・あなたは何故ここに来たのか?
…
めっちゃくちゃベタである。
だがそれでいい。
むしろそれがいい。
だってベタベタだからこそ、
どんな人でも返しやすいし、話しやすい話題なのだから。
今日の天気が暑ければ暑いことを話題にすればよい。
出身、仕事の話題から、話し相手のことを知っていくのもよい。
何故ここに来たのかも、一人一人異なる理由があるわけだから、その場で盛り上げやすい話題だろう。
なんだか、つまらない、ありきたりすぎると思ってしまうような、使い古されたような話題こそ、会話のきっかけ作りとして必要なものなのだ。
話しかけられた相手からしても、
私に話しかけてくれた!
自分に興味をもってくれた!
というのは嬉しいもので、だからこそあなたのふった話題で話しをしてくれるのだと思う。
独りぼっちは寂しいもんな。
なお、会話のトスで大切なことがもう一つある。
それは、自分から口火を切る勇気である。
多くの人がこの勇気を出せない理由はきっと、
『会話を続けられる自信がないから』
ではないだろうか。
会話を続ける自信がない。
それは会話の【レシーブ】に自信がない
ということだと、例えられる。
じゃあ次回は、会話の【レシーブ】について解説したい。
多分、聴き上手ってどんな人?
って切り口になるんじゃないかなぁ。
会話の考察をしていたら、いつの間にかコミュニケーション講座みたいになってしまった。
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