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水滸伝が好きすぎる人による水滸伝講座【第1回】

最近水滸伝愛が沸騰してきたので、水滸伝講座にトライしてみようと思います。

 

第1回 [水滸伝とはなんぞや]

 

まずはここから。

要点をこの3つに絞って解説します。

 

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時代背景

 舞台は中国の北宋時代末期(960年~1127年)。

 日本でいえば鎌倉時代ちょっと前。

 この時代はとても豊かな時代で、都の開封府のグルメガイドが残っているくらい贅沢で華やかな時代でした。

 しかし、北宋最後の皇帝、風流天子こと徽宗が即位すると一気に国が傾き始めます。

 徽宗

 皇帝なんかならずに芸術家になってたら、本人も国も幸せだったであろうお方です。

 彼は皇帝になったばっかりに、国の予算で大々的に芸術やり始めちゃいました

 その結果、国は疲弊し、都は悪い大臣ら魑魅魍魎どもが跋扈するご時世に。

 地方はひたすらに疲弊することとなりました。

 

梁山泊の108人の好漢たち

 そんな悪い大臣たちが栄えると、被害を被るのはたいてい真面目な人たち。

 例えば水滸伝の人気者、豹子頭 林冲(ひょうしとう りんちゅう)。

 彼はもともと軍の武術師範で、蛇矛の名手でした。

 豹子頭とは彼のあだ名で、『豹のような顔』という意味です。

 水滸伝の108人の好漢は、全員あだ名を持っています。

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出典:キノトロープ | 水滸伝

  

 彼はこんなプロセスで、大転落人生を歩むのです。

  1. 林冲新婚ほやほやで大好きな嫁さんを、悪大臣のバカ息子に見初められる。
  2. 悪大臣がバカ息子のために、林冲無実の罪で流罪にして、林冲の嫁さんとくっつけようとする。
  3. 嫁さんは林冲の知らぬ間に自害する。
  4. かたや林冲キレて牢屋から脱獄。近場の大金持ちに匿われ、梁山泊を紹介され、泣く泣く山賊になる。

と、こんな感じ。

 

 梁山泊

 

 大きな湖に囲まれた、巨大な山の砦。

 その水のほとりに導かれるように、108人の好漢たちが続々と集まります。

 水滸伝とは、『水のほとりの物語』という意味です。

 

※余談

 ↑で紹介した林冲

 たいていイケメンに書かれるのですが、

 先ほど述べたように、

 ・蛇矛の名手

 ・豹のような顔

 に加えて

 ・虎髭

 って設定がございましてな。

 

 早い話がこの人のもとになった人は、三国志の英雄の

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張飛さんなんです。

(画像はイラスト屋さんにあったよ。たまげたなぁ)

 

日本でも江戸時代のころから大人気

 意外や意外。水滸伝は江戸時代のころからとても親しまれていました。

 

 例えば、滝沢馬琴って劇作家を聞いたことがありませんか?

 彼の書いた作品に、『南総里見八犬伝』ってあるんですけど、思いっきり水滸伝をモチーフにしています。

 

 他にもすごい話がありまして、

 この平成の世にて、

戦国武将を美少女化

三国志武将を美少女化

戦艦を美少女化

 などなど、〇〇を美少女かする企画が大変ポピュラーです。

 

 で、その先駆けとなったのが、何を隠そう滝沢馬琴

 彼は水滸伝の108人の男女比(105:3)を(3:105)にやってのけ、

水滸伝の好漢を女性化』させた作品、『傾城水滸伝』なんて代物まで書いてのけました。傾城ってのは、遊女のことだそうです。

 

つまり、

 女体化させる文化は、江戸時代のころからあった!

 

今日はそれだけ覚えといてください。

 

まだまだ書き足りないのですが、今日はこの辺で。

 

第2回から、あらすじ編かなぁ。